【書評】若手が本書を手にとってくれると見違えるように会社が変わりそう
プロジェクトのプロから書評をいただきました!
彼は、ITコンサルティング会社を経て、Web上でサービス提供をする先進的な会社に移り、現在は独立して活躍されている正真正銘プロジェクトのプロです。
いただいた生コメントをそのまま転載します。
小説形式で話が進むため、ビジネス書にも関わらずサクサクと軽快に読み進められました。非常に面白かったです。
私自身、今までファシリテーターを務めることが多かったほうですが、改めて確認させていただいたポイントや、本書を通じて初めて気づくポイントがたくさん散りばめられていて勉強になりました。
特にPrepの重要性は身に沁みました。いつも会議の際はプロジェクタとノートPCとテキストエディタを使い、会議の目的/ゴール定義(終了条件)/アジェンダ/時間配分等を整理したテキストメモを事前に作ってから臨むのですが、まさに本書でもコンサルタントの方が同じように実施されていて「そうそうこれがないと進まないですよね!」と強く共感しました。こうやって体系的に整理された内容を読むと基本的で簡単なことのように思えますが、実際に日々の業務で会議の基本を徹底できている会社は相当マイノリティなのだと思います。そういう事業会社の中で頑張っているエース級の若手が本書を手にとってくれると見違えるように会社が変わりそうですね。部課長クラスの人はなかなか手に取るイメージがないので、本書を読んで積極的に実験してくれるエースが会社に取り入れて、間接的に上長を含めて会社全体が変容されていくイメージでしょうか。
追加要望としては、ケンブリッジさんのコンサルタントの方が実際にこれらノウハウを使って変革してきたプロジェクトにおいて、ぶつかった壁や、経験/ノウハウ通りに進まなかった失敗談があればぜひ読んでみたいと思いました。今回の本はあくまで初心者向けという理解ですので、次はある程度ファシリテーションに自信のある人向けに、もう少しハイレベルな、実際の現場でこういう事件があったがこうやって工夫することで無事に乗り越えた、というケーススタディがあれば、より実践的で面白そうだと思いました。
全体を通して非常に読みやすく、重要なポイントがしっかり太字で強調されていて、具体的なスクライブが効果的に理解を助けてくれる素晴らしい本でした。献本ありがとうございました!
しみるコメントですね。
本書を読んで積極的に実験してくれるエースが会社に取り入れて、間接的に上長を含めて会社全体が変容されていくイメージでしょうか
→ まさにその通りです。飢えた若手にこそ読んでほしい。そうしたら本当に会議は変わると思うのです。
少しハイレベルな、実際の現場でこういう事件があったがこうやって工夫することで
→やっぱり、現場で馴らしたプロなので、もっとハイレベルな内容も読んでみたいと言ってくださってます。そう言ってくれるなら、完全ノンフィクションの続編書こうかなー、なんて(笑
書評ありがとうございました!
「小説の難しさ」を思い知る
本当に小説書くの難しいです。
小説家はスゴイ。漫画家はもっとスゴイ。
何が大変かってストーリーを考えるのが大変。「友情、努力、勝利」はジャンプの合言葉ですが、これらが含まれていないと面白く無いそうです。
- 友情:共に戦う仲間、師匠、ライバルがいる
- 努力:大きな挫折を味わい、努力で乗り越える
- 勝利:苦難の末、ギリギリで勝利を勝ち取る
なるほど。確かにジャンプの漫画はそうなっているな・・・
さらに、ビジネス書ですから、面白いだけじゃもちろんダメ。学びが必要です。伝えたい事が最大限効果的に伝わるように配慮しながら、友情努力勝利を加味してストーリーを作るワケです。
・・・・いや、まじで難しい_| ̄|◯
全く未知の世界。右も左もわからない。当然”物語の作り方”的な本、読みましたよね。”放送作家のための”とか”漫画家になるための”的な記事とかね。
もう何やってんだろ俺、って感じですよ。
ファシリテーションのスキル解説より、物語の構成について色んな人にフィードバックをもらいました。ドラマの作り方とか本当に勉強になるんですよねー。
よく出来てますよ。
スラムダンクとか読み返して、井上雄彦がいかに天才なのか、再確認しました。(読者目線じゃなくて、小説家目線でね(笑)
【今回の参考図書(冗談じゃなく、マジで)】
「世界で一番やさしい会議の教科書」を読んでくださると、この辺どうやって工夫しているのか見て取れると思います。血の滲むような努力?と、みなさんのアドバイスのおかげで、素人ながら面白いストーリーになったと思います!
その辺もお楽しみいただける嬉しいです。
※「もっと、こうした方が良かった!」と言うアドバイスがあれば、是非下さい。榊巻先生の次回作に活かさせていただきますー
え?なんで小説仕立てなのかって? それはね・・・
読んで下さった方々から、徐々に感想をいただくようになりました。
- 面白かった
- 小説仕立てでわかりやすかった
- 明日から使える
- まるで自分が体験している様だ
- 「ウチでは無理」と言わせない力がある
- 挿絵がアレで電車で読みづらい
などなど。いやー嬉しいです。挿絵はゴメンナサイ(笑
葵ちゃん美人だからいいでしょ?( ̄ー ̄)ニヤリ
さて、
今回 なぜ小説仕立てにしたのか? について少し書いておこうと思います。
伊達や酔狂ではありません。流行っているから、でもありません。その方が売れそうだから、でもないんです。絶対に小説でなければならない理由がありました。
- すでに脈々と受け継がれたグダグダ会議が目の前にある。
既にあるものを変えるのはホントに大変です。例えば「付箋を使って会議をしよう」というのは別に難しい事じゃない、全く会議を知らない人達とイチから始めるなら苦もなく始められるでしょう。
ところが、部長、課長が怖い顔をしている中で、唐突に「付箋使いましょう!」なんて言えるわけがない。
日本の会議が変わらない理由はここにあります。
「始め方」が分からない。
これに一石を投じるには、小説しかなかったのです。普段の普通の仕事の中で、何から始めればいいのか。どう切り出せばいいのか。ノウハウを列挙しただけでは絶対に表現できなかったのです。 - 誰もが「行動を起こすのは怖い」
会議を良くしたい」と思っているけど、重い腰を上げられない
なぜなのでしょうか?前述した「始め方がわからない」というのは1つです。もう1つは「怖い」んです。
新しい事を始めるのは、勇気が必要です。何もしないのが一番楽ですから。心理学的には”現状維持バイアス”と言われ、科学的に証明されているのですが、人は現状を変えたがらない、現状を変えるのは怖い、と思う習性があります。
(これが業務改革の最大の的なんですがね)
この現状維持バイアスは、将来の姿が見えないこと、つまり、行動を起こした結果どんなことが起こるのか不透明で予測できないことに起因しています。
行動を起こした結果、未来がどうなるのか100%わかっていたら全然怖くないですすものね。この、得も言えぬ恐怖感を取り除く方法は1つ・・・。
まるで自分が行動を起こして会議を変えているかのような疑似体験ができれば。小説の世界に入り込んで疑似体験ができれば、恐怖感はすごく和らぐはずです。
こうした理由から、物語調の小説仕立てである必要があったわけです。
しかも、ある程度の権力と影響力をもった部課長クラスではなく、何も持ってない若手でなければダメでした。「まぁ良いこと書いてあるけど、俺の職場では無理だな。俺課長じゃないし」という言い訳を許してしまうから。
という訳で、わざわざ難しい小説仕立てを選ばざる終えなかったのです。
あー、大変だった。
【書評】「自分自身が体験しているようである」
Webに書評を載せてくださっている方を発見!
良いこと書いてくれますなぁ。
「世界で一番やさしい会議の教科書」とあるとおり、本当に分かりやすく、易しく書かれています。
誰でもすぐに使えるスキルから、奥深いスキルまで、丁寧に説明されています。
なによりも、ファシリテーターとしてではなく、会議の参加者としてのファシリテーションも書かれているのが、とても役立ちます。
しかも小説仕立てなので、自分自身が体験しているように学んでいくことができます。
今まで本を読んでも分からなかった、できなかったファシリテーションを、すぐ使える技術として学ぶことができます。
超お勧めです。
会議の参加者として、出来ることは山程ある。
会議を良くする”責任”が、参加者にはあると言うこと。
【書評】お客さんから戴いた、生の感想
本の冒頭に「僕らと一緒にプロジェクトをやったお客さんが、社内の会議を変えてしまう」と書きましたが、そうやって実際に社内の会議を変えた方が、本の感想を送ってくださいました。
半年間プロジェクトを一緒にやったお客さんです。そのまま転載させていただきます。
こういうコメントをいただけるのは本当に嬉しいですね。ありがとうございます!
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「世界で一番やさしい会議の教科書」、本当に分かりやすかったですし、何より「会議を変えられる、現場を変えられる」という成功予感が持てました。
本のスタイルを敢えて物語仕立てにし、主人公を入社2年目の女子にしたのも「会議は参加者の意識と行動で大きく変えられる」ということを、分かりやすく伝えるためだったのだと思います。
その効果はテキメンで、通常のビジネス本よりもかなり実践的でリアリティを感じました。お父さんの日記は斬新な発想で内容も良かったですねー。何だかチェックポイントのメールを見ている気分でした(笑)。
この本をみて自分がまだできていない点にもいくつか気付きました。
- スクライブを中心に議論する
本の中ではスクライブに基づいて議論をかみ合わせてるところが克明に描かれていました。そのためには、スクライブされている内容がしっかりしている必要がありますが、そこへの意識が不足していました。具体的には、そもそもあまり見ていなかったり、言葉の精度が低くても流してしまったり。今後は、自分がスクライバーでなくても、しっかりスクライブ内容チェックしたいと思います。 - 課題解決の5階層を使う
議論が混沌として噛み合わなくなったとき、フリーズはしないですが、ファシろうとしてもなかなか議論の霧が晴れないことがあります。そんなときは階層のずれを指摘して、前提あわせに動けばいいのだと気付きました。 - 参加者により多く発言してもらう
自分はうまくファシれたと思っても、実はモヤモヤしていた参加者がいたということに後から気づくことがあります。「黙っている人の5分類」も意識しながら、より多くの参加者のモヤモヤを取り除くことも重要と思いました。
何事も基礎が大事ですから、これからもこの本に何度か立ち戻り、会議をよりよくしていくための具体的行動を継続していきたいと思いました。
今回、素晴らしい知見を本の形で分かりやすく提供いただいたことで、いろんな気付きを得ることができました。本当にありがとうございました。
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以上です。